現在地:実家
知らん猫が庭にいた、らしい。
私はバリバリ寝てたのでよく知らない。意識が覚醒した切っ掛けは一階からとんでもねぇ猫の悲鳴が聞こえてきたからだ。なんだなんだと階段を駆け下りるとしっぽ太くした猫が二匹と欠伸してる母親がいた。曰く「知らん猫が庭にいた」と。
かわいそうになぁと思いながら部屋に帰って寝た。しかし猫の悲鳴がうるさい。まだいるのだろうかと再び階段を下りる。猫二匹は喧嘩していた。ビビりすぎて身内の区別すらつかなくなったらしく、私が近付いても威嚇される。うるせぇので一匹は私の部屋に投げ入れて寝た。その内怯え疲れた猫も寝た。
さて、家には二匹の猫がいる。
一匹は私が中学生の時に何故か事務の先生から貰った黒猫で、非常にプライドが高ぇ女の子である。猫の名を冠すに相応しい猫っぷりで、基本的に馴れ合うことを良しとしないわりに私のベッドで寄り添って寝たりする。撫でるとふすと馬鹿にしたみたいに息を吐くくせ撫でるの辞めると怒る。めちゃくちゃ人見知りで他人が家に来ると真っ先に逃げる。非常に猫である。
もう一匹は私が高一の時に父親が会社の人から貰ってきた白と黒のぶち猫で、こっちはまったくもって猫としてのプライドがないほぼタヌキか犬な男の子だ。まずもって鳴き声が「ぷー」なのだ。アイツは何故か口を開かず鳴く。そしてとんでもなく距離感が近い。撫でて撫でてと手に頭を押し付けてくるし、味をしめて目の前にワンコよろしくごろんと転がる。しかも全く他人に怯えない。家に来た祖母から従兄弟から近付いて腹を見せ撫でろ遊べとねだる。多分犬だ。少なくとも猫ではない。
そんな我が家のにゃんこちゃん、どちらが怯えているかと言えば、どっちかと言うと白黒猫である。黒猫の方はスヤスヤ寝ているばかりだし、相変わらず生意気な顔だし、撫でるとゴロゴロ言う。白黒猫はと言えば黒猫を見ると威嚇しまくって脅す始末。ビビりまくってるのはわかるがそのビビりでもう一匹がビビっている。可哀想を連鎖させるな。
そんな訳で朝から晩まで白黒猫は怯えているし、怯えまくって威嚇された黒猫も怯えている。かわいそうになぁという気持ちはあれどどうにも出来ない気がするので、結局寝るしかないのである。
以上、ベッドの七割を黒猫に奪われている私がお送りしました。
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